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消し込みとは?業務の流れと対策について

会計帳簿から債権や債務を消す業務である消し込み。消し込みは確認するポイントが多く、ミスが起きやすいです。消し込み業務の流れを把握し、注意点や課題について理解を深めることでヒューマンエラーを減らすことができます。債権管理システムの導入も検討してみると良いでしょう。

消し込みについて

入出情報と請求情報を照らし合わせ、会計帳簿に記載されている債権や債務を消す作業を消込と言います。消込業務において、入金消込では取引先から実際に入金された口座情報と請求書の請求額を比較して、相違がなければ売掛金として帳簿に登録されているデータを消去します。それに対し、支払消込では支払った金額と請求書の金額を照らし合わせ、相違がなければ買掛金として帳簿に登録されているデータを消去します。

消込作業を正確に行うことで、未回収金を把握したり、請求金額と入金額の違いを確認したりできるので、売り上げの計上において重要です。実際の入金額と請求額が異なっている際や、入金自体がされていなかった際は、取引先と連絡を取ったり、催促をしたりしなくてはなりません。

消込作業は案件数が増加するほど煩雑になります。その上、消込業務に関するトラブルが起きると、取引との信用問題や、資金計画、経営などに影響を及ぼす可能性が高いです。そのため、経理担当者は正確かつ慎重に作業が出来る人材を充てる必要があるでしょう。

消し込みを行う流れは?

消し込みを行う流れとしては、まず、取引先から注文が入り、商品を納品します。そして、帳簿上に売掛金の処理を行い、取引先が代金を支払います。その後、消し込み作業を行い、売掛金を削除します。上記の一連の流れが消し込みの流れであり、一つ一つ順序を守って作業を進めればミスを大幅に減らすことが可能です。取引が多い場合でも手順をしっかり守るのが重要であり、ミスが減れば取引先に迷惑をかける可能性も低くなるでしょう。

消し込み業務の注意点について

消し込み業務は経理業務の中でも重要な業務であり、主に3つ注意点があります。一つ目は取引先からの入金に誤りがないか確認することで、二つ目は取引先の企業と入金元の企業名の突き合わせをすること、そして、3つ目は二重請求を起こさないことです。

一つずつ詳しく見ていくと、まず、取引先からの入金に誤りがないかの確認ですが、稀に請求額と入金額が異なる場合があるため、消し込み作業では請求した金額と入金された金額の突き合わせをしっかり行なわなくてはなりません。金額に差異があったときは、取引先に送付した請求書の内容を確認し、取引先のミスであれば改めて正しい金額を入金してもらい、個別対応が必要な場合は支払いサイトを確認するのが一般的です。

次に、入金元の口座名義と取引内容の突き合わせですが、企業によっては、請求書に記載されている企業の名義と、入金をする際に使用した口座の名義が違う場合があるため要注意です。事前に入金する口座名義を確認しておくことで、消込漏れなどのトラブルを防止出来ます。同じ企業と複数の取引を行っている際は、どの取引の入金なのかチェックするのも大切です。取引名や支払いサイトを把握しておくことで、滞りなく作業を進められるでしょう。

最後に、二重請求を起こさないようにするのもポイントです。消込作業を忘れてしまうと、取引先からすでに入金してもらっているにも関わらず、再度請求してしまいます。二重請求は取引先の信用を失ったり、売り上げ情報などを左右したりするので細心の注意を払って慎重に消込作業をしましょう。

消し込み業務の課題は?

消込業務の課題は、作業ミスによるリスクと担当者の負担が大きいことと、属人化しやすいことにあります。消込業務は企業の経営に直接関わる重要な業務であり、消込漏れはあってはならない事態です。これまで信頼関係を築いてきた取引先から信用を失いかねず、正確さが求められます。

加えて、消込業務と並行して経理業務も進めなくてはならないので、特に年末や月末などは担当者の負担が大きくなります。そして、消込作業は属人化しやすいです。正確さが求められるという性質に加え、対応力も必要なので、経験のある社員に任せるケースが多いでしょう。作業が属人化してしまうと分担することが難しくなり、引き継ぎもしにくくなります。担当者への負担をどう軽減するかは取り組むべき課題の一つです。

消し込み業務で債権管理システムを導入するメリット

ヒューマンエラーの防止

消し込み業務に債権管理システムを導入すると、ヒューマンエラーを防げます。消し込み作業そのものは帳簿に売掛金と回収金の現状を帳簿に反映するだけであり、経営活動に繋がるわけではありません。しかし、名義を確認したり、金額の誤差を確認したりなど、細かい確認作業が多く含まれているので、どうしてもヒューマンエラーは起きてしまいます。

消し込みシステムを導入すれば、作業が自動化され、見間違いや思い込みなどによる人的ミスを減らせます。消費税や振込手数料といったミスしがちな計算も、正確に行えるようになるでしょう。

作業効率がアップ

消し込み業務は地道な作業であり、会社の規模が大きくなったり、取引先の数が多くなったりするほど時間と手間がかかります。その点、債権管理システムを導入すると、作業が自動化され、手作業で行っていた作業時間が短縮されます。例えば、システムを導入しなくても、エクセルの関数やマクロ機能などを活用して作業の一部を自動化することは可能ですが、最終的には目視で確認する必要があり、すべてを自動化することは出来ません。

それに比べ、債権管理システムは売掛金データと入金データの突き合わせをはじめ、入金消し込みを行うまでの過程や、請求書を発行してから代金を回収するまでなど、業務全般を効率化することができます。

導入目的別に選ぶ

必須3機能を備えた
「債権管理システム3選」

基本3機能を備えた「債権管理システム3選」

債権を効率的に回収して、経理業務の負担を減らす3つの機能を備えた債権管理システムを紹介します。

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おすすめ債権管理システム3選

債権管理システムの中から、全般的に使える総合型や業界特化型のシステムを業界別に紹介します。

総合型
債権管理システム
業界特化型
債権管理システム
一般企業向け
クラウド債権管理
(株式会社マネーフォワード)
MoneyForwardクラウドキャプチャ

画像引用元:株式会社マネーフォワード公式HP(https://biz.moneyforward.com/receivable/)

クラウド債権管理の特徴

煩雑な入金消し込みを自動化することで債権管理を効率化

総合型
債権管理システム
弁護士事務所向け
債権管理回収システム
(株式会社ユーコム)
債権管理回収システム

画像引用元:株式会社ユーコム公式HP(https://www.ucm.co.jp/wp_ucm/)

債権管理回収システムの特徴

企業ごとにカスタマイズできる対応力に加え、無償OSS製品の利用でコストを削減

金融企業向け
CMS V5
(株式会社アイティフォー)
アイティフォーの公式サイトキャプチャ

画像引用元:株式会社アイティフォー公式HP(https://www.itfor.co.jp/)

請求管理ロボの特徴
誰でも簡易に活用できる
プロフェッショナルシステム

※選定条件:
2024年1月30日時点でGoogle検索で債権管理システムと検索したときに公式サイトが表示された全システム(22社)。
その中で、以下の条件を満たした3社のサービスを紹介します。
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