【サイシスナビ】債権管理システム導入Navi » 債権管理とは?債権管理の基礎をわかりやすく解説 » 債権回収で分割払いは認めるべき?

債権回収で分割払いは認めるべき?

債権回収は企業経営において重要な課題のひとつです。ここでは、債権回収で分割払いに応じるメリットや注意点などを紹介します。

債務者からの分割払いに応じるメリット

期限までに支払いをしない債務者の中には、経済状況がひっ迫していて返済したくてもできない場合もあります。一括で要求してもないものは払えません。債務者の経済状況に応じた返済計画を立てるなどすることにより、全額回収の可能性が高まるでしょう。

また、相手の状況を考慮した対応は債権者と債務者の関係を良くし、将来的な取引継続にもつながる可能性があります。裁判など紛争の回避でき、コストや時間の節約にもなります。

分割払いに応じる際の注意点について

転職や家族構成の変化などさまざまな原因により、相手の支払能力が低下する可能性があります。分割払いに応じる場合は、相手の財産状況や支払いの見通しを十分確認することが大切です。支払い期間をあまりに長期にすると、支払い意思の低下リスクもあるので気を付けましょう。

また、分割払いの条件は必ず書面で取り交わすことが大切です。口頭の約束だけでは、後々トラブルの原因になりかねません。不払いがあったときに対応できるように強制執行できる公正証書などを作成しておきましょう。

時効の管理も必要です。消滅時効とは、一定期間内に債権を行使しない場合債務者の時効援用によって消滅する制度で、期間は最後に返済があったときから原則5年となっています。債権を保全するため、債務者による債務承認や裁判上の請求などで時効を更新するようにしましょう。

分割払いによる管理の煩雑化

分割払いによる管理は煩雑化していて、取引先ごとに購入日や入金が異なったり入金が分割で行われたりするとミスが起きやすくなります。複数拠点がある企業の場合、債権情報の集計や精査、加工に手間がかかり非効率です。

債権管理システムを導入することで、引先の債権情報を一元化できます。分割払いにも対応しやすくなり、人的ミスの防止が期待できます。また、データ入力や消込作業を自動化することで業務効率化にもつながるでしょう。

分割の合意書などの書面化は必須

期限の利益喪失条項を入れる

期限の利益とは、返済期日までに支払わなくてもよいという債務者側の利益のこと。期限の利益喪失条項とは、債務者がきちんと支払いをしない場合、期限の利益を喪失して一括請求となる旨を書面で定めておくことをいいます。

また、支払いが遅れた場合には遅延損害金が加算されることを定めることも有効です。

連帯保証人を確保しておく

もし分割払いの支払いが遅れた場合は連帯保証人にも請求できるよう、連帯保証人を確保しておくとよいでしょう。連帯保証人は主債務者が返済ができなくなった場合、代わりに返済する責任を負います。

なお、2020年4月民法改正によって一部の連帯保証については極度額の設定が義務付けられましたが、通常債権回収の場面で作成する分割払いの合意書では、連帯保証人の極限額を設定する必要はありません。

合意管轄の条項を付ける

合意管轄条項とは、契約上の紛争が生じた場合に、その紛争に関する裁判手続をどこの裁判所で行うかをあらかじめ決めておくための契約条項です。合意管轄条項は、必ずしも契約書に記載する必要はありません。

ただし、支払いが遅れた場合裁判になる可能性があります。こちらに便利な裁判所でできるよう合意管轄の条項を付けておくと安心でしょう。なお、合意管轄を決められるのは第一審のみです。

導入目的別に選ぶ

必須3機能を備えた
「債権管理システム3選」

基本3機能を備えた「債権管理システム3選」

債権を効率的に回収して、経理業務の負担を減らす3つの機能を備えた債権管理システムを紹介します。

業界別に選ぶ
おすすめ債権管理システム3選

債権管理システムの中から、全般的に使える総合型や業界特化型のシステムを業界別に紹介します。

総合型
債権管理システム
業界特化型
債権管理システム
一般企業向け
クラウド債権管理
(株式会社マネーフォワード)
MoneyForwardクラウドキャプチャ

画像引用元:株式会社マネーフォワード公式HP(https://biz.moneyforward.com/receivable/)

クラウド債権管理の特徴

煩雑な入金消し込みを自動化することで債権管理を効率化

総合型
債権管理システム
弁護士事務所向け
債権管理回収システム
(株式会社ユーコム)
債権管理回収システム

画像引用元:株式会社ユーコム公式HP(https://www.ucm.co.jp/wp_ucm/)

債権管理回収システムの特徴

企業ごとにカスタマイズできる対応力に加え、無償OSS製品の利用でコストを削減

金融企業向け
CMS V5
(株式会社アイティフォー)
アイティフォーの公式サイトキャプチャ

画像引用元:株式会社アイティフォー公式HP(https://www.itfor.co.jp/)

請求管理ロボの特徴
誰でも簡易に活用できる
プロフェッショナルシステム

※選定条件:
2024年1月30日時点でGoogle検索で債権管理システムと検索したときに公式サイトが表示された全システム(22社)。
その中で、以下の条件を満たした3社のサービスを紹介します。
  • サービスの対象業界が公式サイトに明記されている
  • 公式サイトに対象の業界が掲載されている